『15歳から学ぶお金の教養 先生、お金持ちになるにはどうしたらいいですか?』を読んだ!

奥野一成『15歳から学ぶお金の教養 先生、お金持ちになるにはどうしたらいいですか?』を読みました。

15歳から学ぶお金の教養 先生、お金持ちになるにはどうしたらいいですか? [ 奥野 一成 ]

価格:1,650円
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感想(1件)

タイトルは一見してあれな感じですが、中身は経済についてのごく初歩的な知識を高校生にもわかるように説明してくれる良書でした。
まあ、著者の個人的な意見も挟み込まれているのでその辺はさっぴいて読む必要がありそう。
例えば「これからの時代はダブルキャリアが強い! 医者×弁護士など」とか書かれているのだけど、そんなことを言われてもこちらからしたら(免許とるだけで何年かかるんだ! しかも、両方の免許とってることがどんな場面で活きるのかも書かれてないやんか)とつっこまざるをえない。などなど。

本に書かれていた内容を章ごとに簡単にまとめてみました。
※飛ばした部分もたくさんあるので、ちゃんとした内容が知りたい人は元の本に当たってください。

1章:お金ってなんだろう
商品の「価値」と「価格」は違う。
お腹がいっぱいのときに食べる600円の牛丼は、お腹がいっぱいの時に食べる5000円の焼肉よりおいしいかもしれない。また、同じ600円の牛丼でも、牛肉があまり好きでないB君からすれば400円の価値しかないかもしれない。「価値」とは自分が受け取る効用(≒満足感)のことである。
ダイソンの扇風機は4万円もするのによく売れている。4000円の扇風機だって、送風するという「機能的効用」は同じなのに……。なぜそうなるのかというと、きっとあの近未来的なデザインに「意味的効用」があるのである。
モノが溢れかえる現代においては「意味的効用」が重視される。「機能的効用」に誰がどのようにしても大きな差がつかないのであれば、「意味的効用」を高めるように働いた方が儲かる可能性が高い。

2章:経済のしくみを知ろう
経済と戦争は関係があるよ。
日本の国債は2020年度が終わる頃には964兆円にも達する見通しである。これに地方自治体や社会保障基金が抱えている借金も合わせると総額で1400兆円を超えてしまう。Gotoにしても各種給付金にしても、言うなれば自分たちの子供や孫の懐に手を突っ込んで、お金を引っ張り出しているようなものである。

3章:投資ってなんだろう
自己投資と長期株式投資がおすすめ。
自己投資とは、今の資産(時間・才能・お金)を使って未来の資産(時間・才能・お金)を得ようとすること。
株式には理論価値と株価がある。市場参加者のお気持ちで中短期的に上下する株価も、長期的にはその企業の理論価値に収斂していく。強い企業を見極めて長期投資しよう。

4章:「複利」という強力なエンジン
企業価値はその会社が未来に叩き出す利益に比例して高くなったり低くなったりする。
企業価値は以下の3条件がそろったときに増える。
①競争優位性…優秀な人材が働いていること、良いビジネスモデルを持っていること。
②内部留保して事業投資に充てていること…成長機会のある企業ならば配当を配っている余裕などない。使えるお金をすべて事業投資に回すことで、指数関数的に利益をあげることができる。
③時間が経過すること…「複利」のパワーが発揮される。

5章:会社のしくみを知ろう
就職先を考える上で「成長できる場所」という基準は、絶対に重要。終身雇用制も廃れていき、時代の移り変わりの速度が加速している現代において、自分だけが安定しているなんてことはない。「安定」がこの時代ではいかに危険な概念なのかをしっかり理解すること。
会社は社長のものではなく、株主のもの。株主が株主総会で選出した取締役らは、取締役会でいとも簡単に社長をクビにすることができる。社長にふさわしい人間がいなければ外部からつれてくることもできる。世の中にはそうやって各社を渡り歩くようなプロ経営者もいる。

6章:価値を創造しよう
長期的な利益の追求により、利己と利他は調和する。
会社が自分の利益のためにやったことが、結果的に多くの人に価値を提供する。エフピコの発泡スチロールのリサイクルシステムも、企業が生き残りのために行った事業が結果的に地球環境を守っている(社会に価値を与えている)例である。

7章:構造的に強靭な人間になろう
構造的に強靭な企業とは以下の3条件を備えた企業のことである。
①高い付加価値…お客さんの真のニーズを見抜いて解決していること。
②圧倒的な競争優位性…参入障壁のこと。
③長期的な潮流…世界の人口はどんどん増え続けていて、かつ各国の経済水準が上がっている。つまり健康志向が高まる。するとランニングする人が増えるだろう。そうしたらナイキのランニングシューズは売れるだろう。という風に世の潮流に沿った事業であること。
構造的に強靭な人間とは以下の3条件を備えた人間のことである。
①付加価値…他人の役に立つこと。
②競争優位性…身に着けるなら会計・統計・プログラミングがおすすめ。
③長期的な潮流を読む

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