松浦正浩『世界一やさしい交渉学入門 おとしどころの見つけ方』(クロスメディア・パブリッシング)を読んだ!
おとしどころの見つけ方 世界一やさしい交渉学入門 [ 松浦正浩 ] 価格:1,518円 |
ゴロゴロしながらさらっと読めて、書いてあることも結構面白かったのでよかった。
「交渉」と聞くと外交問題とか大げさなものをイメージしがち。だけど、交渉は日常のあらゆるところに転がっているものなのだなと思った。
書いてあったことで印象に残ったことをまとめてみた。
- 交渉が決裂したときの、自分にとってのベストな代替案(BATNA)を隠し持っておこう。
例えば業者に何かを発注する際に、相見積もりを取ったとする。そのなかで一番安かった価格よりも安ければ契約することに決めたとする。このとき、その価格は明かさず、あいまいにプレッシャーをかけながらほかの業者と交渉していく。こんな風にBATNAを使って交渉ができる。
また、こちらのBATNAは相手に知られてはいけない。なぜなら相手がそれよりも少しだけ安い条件を提示できるようになってしまうため。 - 相手のBATNAも考えてみよう。
- 交渉するのは気まずいかもしれないけど、交渉「しなかった」ときの機会費用は時間が経つにつれ積み重なっていく。その機会費用は意外と大きいことはわかっておいた方がよい。
- 複数の条件を抱き合わせにして交渉することもできる。
このような交渉を統合型交渉という。 - 多者間交渉ではまず誰も否定できない総論賛成を作ろう。
最初から個人個人に意見を聞いてしまうと、「へたなことを言ったら、面倒な仕事が降ってくるかも」と皆ネガティブになってしまう。
まずは皆に「このプロジェクトを始めることが楽しい」「このプロジェクトを始めないとやばい」と思ってもらうこと。
また、ネガティブな意見をポジティブに切り返す「リフレーミング」という技法も有効。
「この取り組みにはリスクがある」「リスクを最小化するために協力してくれませんか?」 - 代表性を高めること。
例えば幹事をする際には、誘う人たちの属性を分析する。既婚、独身、子持ち、居住地域、職業など。それらの人が参加しやすいような条件を考える。
それに加えて、企画の早い段階で身近にいる幹事でない参加者の意見を聞いてみる。
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